長野の方言の特徴は?「ずく」や「〜かや」などかわいい言葉を紹介!
この記事では、長野の方言の特徴や有名な言葉をご紹介!「〜だに」や「〜かや」など語尾が特徴の長野の方言。「めた」や「ほぉけぇ?」などかわいい方言も紹介するので、フレーズを覚えて、長野旅行の際に使ってみては?
この記事では、長野の方言の特徴や有名な言葉をご紹介!「〜だに」や「〜かや」など語尾が特徴の長野の方言。「めた」や「ほぉけぇ?」などかわいい方言も紹介するので、フレーズを覚えて、長野旅行の際に使ってみては?
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長野の方言の特徴は?
長野県の方言はイントネーションが共通語に近いことから、あまり目立った方言がないと思われがちですが、実は特徴的な言葉や表現がたくさんあるんです。長野県の方言は広くは「信州弁」と呼ばれており、かわいらしい語尾や、ユニークな単語など、ついつい使ってみたくなる方言がいっぱい!
ほっこりする響きや、やわらかい表現のものが多いので、どこか安心する印象の信州弁。旅行の際には地元の方の会話に耳を傾けたり、自分でも使って楽しんでみてくださいね!
長野の方言には地域差がある!
一口に信州弁といっても、長野県は南北に広く、周辺の地域の影響を受けていることから、使われている方言は地域によって異なるのがポイント。その分類方法もさまざまですが、大きく5つほどに分られることが多く、ここでは代表的な長野県の方言をご紹介していきます。
まず、長野県全体で使われている方言は信州弁と言われ、基本的には東日本方言に属しますが、南部では西日本方言的特徴もあると言われています。特に語尾の「〜じゃん」が有名。
そのほか、地域ごとに奥信濃方言、北信方言、東信方言、中信方言、南信方言があり、それぞれに独自の言い回しや表現を使っています。
特に南部に行くほど関西弁に近いやわらかい印象になると言われており、地域差が大きいのが長野の方言の特徴です。
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旅行先で使いたい!長野でよく使われる方言
数ある長野の方言の中から、日常的によく使われるものや、旅行先で使いたい表現をピックアップ!言葉の意味を使用例とともにご紹介します。
知らなければ、意味がなかなかわかりづらい方言も多いので、ぜひ長野旅行の前にチェックをして、現地での会話の参考にしてくださいね。
ずぐ
長野の方言を代表する言葉といえばこれ!「ずく」です。根性ややる気、精といった意味の言葉で、長野県民なら世代や地域を問わず、誰でも知っている定番の方言。「力を尽くす」の「尽くす」が語源であるという説が有力です。
根性を出して頑張って!というような文脈であれば、「ずくを出せ」といった使い方になり、根性なしのことは「ずくなし」と言います。
<使用例>
・「ずくがないねえ」=根性がないねえ
・「ずくを出さないと!」=やる気を出さないと!
・「ずく出して早起きしよう」=根性で早起きするぞ
〜ずら
語尾につけて使う信州弁の定番「〜ずら」。標準語でいう「〜だよね」「〜だろうね」のニュアンスで、相手に疑問を投げかけたり同意を求めたりするときに使います。方言らしくて、ほっこりする響きですよね。
若者の間ではあまり聞かない方言ですが、年配の方からは耳にすることができるかもしれません。
<使用例>
・「明日は火曜日ずら?」=明日は火曜日だよね?
・「雨が降るずら」=雨が降るだろうね
いかず
「いかず」は、意味がちょっとややこしい方言。標準語では「行く」に否定形の「ず」がついて、「行かない」という意味になりますが、信州弁では「さあ行こう」「行きましょう」という意味になるんです!
これも年配の方の間で聞くことがある表現。初めて聞く人は、行くのか行かないのか混乱してしまいそうですね。
<使用例>
・「スーパにいかず」=スーパーに行きましょう
・「公園へ散歩にいかず」=公園へ散歩に行こう
なから
日常会話で比較的よく使われる方言「なから」は、「だいたい」や「おおよそ」といった意味の言葉です。長野ではとても自然に使われるので、方言だと気がついていない人もいるんだとか。
文脈で意味合いがつかめることもありますが、使用頻度が高く知っておくと便利な言葉の一つです。
<使用例>
・「なからそれくらいかな」=だいたいそれくらいかな
・「なからで大丈夫だよ」=おおよそで大丈夫だよ
おらほ
「おらほ」はおもに東信エリアで使われている言葉。気の抜けるような脱力感ある響きが特徴的ですが意味が全然想像つかないですよね。漢字を当てはめると「俺方」となり、自分や自分を含む集団を表す言葉として使われます。直訳すると「我が家」や「わたしたちの地域」となります。
<使用例>
・「おらほの意見は〜」=わたしたちの意見は〜
・「おらほのりんごはとてもおいしいです」=我が家のりんごはとてもおいしいです
ごしたい
この言葉もまた日常で使いやすい方言の一つで、意味は「疲れた」。身体的な疲労を伴う疲れに使われる言葉です。「ごしてー」と崩して使われることもあります。軽い「疲れた〜」というニュアンスよりは、身体がだるいような場面で使われることが多いので、長野の人が「ごしたい」と言っていたらぜひ労わってあげてくださいね。
<使用例>
・「今日はごしたいから先に帰るね」=今日は疲れているから先に帰るね
・「ああ、ごしてー」=ああ疲れた
・「えらいごしたい」=ひどく疲れた
おやげねー
「おやげねー」は「親が無い」が語源となっている方言で、そこから転じて「かわいそう」「気の毒」という意味で使われています。語源を知ると、「かわいそう」よりもさらに感情がこもった言葉に感じられますね。このように、標準語に直訳すればかわいそう、気の毒と言い換えることができても、それ以上に言葉では表現しがたいニュアンスがあるのが方言の魅力です。
<使用例>
・「それはおやげねー」=それはかわいそうに
・「おやげねー状況だね」=気の毒な状況だね
しみる
長野で「しみる」と言ったら、「水分がしみる」「心にしみる」と言った標準語の意味とはちょっと違うことがあるんです。信州弁の「しみる」は「凍るように寒い」という意味。冬の寒さが厳しい長野ならではの方言ですね。
<使用例>
・「今日はしみるね」=今日は凍ってしまうほど寒いね
・「しみるから暖かくして出かけてね」=とても寒いから暖かくして出かけてね
おやすみなさい
長野の人と会った時の別れ際に「おやすみなさい」と言われたら、それは「さようなら」という意味。標準語のおやすみなさいと全く同じ表現なので、方言としての意味を知らずに聞いたら、ちょっと戸惑ってしまうかもしれませんね。
<使用例>
・「おやすみなさい。気をつけて帰ってね。」=さようなら。気をつけて帰ってね。
・「今日はありがとう。おやすみ。」=今日はありがとう。じゃあね。
いただきました
食事の前に「いただきます」とは言っても、標準語だと食後は「いただきました」ではなく「ごちそうさま」ですよね。長野の方言ではごちそうさまの意味で「いただきました」を使うんです!いただきますとセットで考えれば、たしかに納得がいきますが、慣れていないとちょっと違和感の表現。長野旅行の際は飲食店などで注目してみてくださいね。
<使用例>
・「いただきました。おいしかった!」=「ごちそうさまでした。おいしかった!」
長野のかわいい方言
長野にはついついキュンとしてしまうようなかわいい方言や、語感が愛らしい言葉もたくさんあるんです!自分が住んでいる地域ではあまり聞き慣れない言葉は、それだけで魅力的に聞こえたりもしますよね。ここでは、長野のかわいい方言を厳選して紹介するので、長野旅行の際には、ぜひ使ってみてくださいね。
めた
「めた」は「やたら」や「余計」、「ますます」といった意味をもつ長野の方言。例えば、「超かわいい」なら「めたかわいい」、「超きれい」なら「めたきれい」というように、標準語の「超」に置き換えて考えると、使用例がイメージしやすいです。ひらがなの字面も、口にした時の語感もとってもかわいいですよね!
<使用例>
・「それ、めたかわいいね!」=それ、超かわいいね!
・「めたたくさんあるね」=やたらたくさんあるね
〜だに
語尾につく方言としてよく使われるのが「〜だに」。意味は「〜ですよ」で、どんな文章にもつなげやすく、会話に取り入れやすい方言の一つです。数ある語尾につく信州弁の中でも、ほっこりした響きで、かわいらしく、一度聞いたら忘れられないですね。
<使用例>
・「長野は日本の中央にある県だに」=長野は日本の中央にある県ですよ
・「今日はいい天気だに」=今日はいい天気ですよ
~かや
一つ前に紹介した「〜だに」と並んで、語尾につくかわいい方言が「〜かや」。これは標準語の「〜かなあ」というニュアンスで、疑問系の文章の最後につけて使います。イントネーションも疑問系の文章と同じで、語尾が少し上がります。
<使用例>
・「明日晴れるかや?」=明日晴れるかな?
・「みんな楽しんでいるかや?」=みんな楽しんでいるかな?
やぶちゃ
響きがかわいくて、ついつい声に出して言いたくなる信州弁「やぶちゃ」。これは「みんな」「大勢」という意味で、長野だけではなく三重でも使われる方言です。特に家族や仲間といった集団を指す場合に使います。
<使用例>
・「もうやぶちゃ集まってるよ!」=もうみんな集まってるよ!
・「小学校の同級生、やぶちゃで同窓会をしたんだ」=小学校の同級生、みんなで同窓会をしたんだ
くねぽい
「くねぽい」は「大人っぽい」「ませている」という意味の長野の方言。知らなければなかなか意味を想像するのが難しい、ユニークな言葉ですね。「くねる」に「大人びている」「老けている」という意味があり、「ぽい」がつくことで「大人っぽい」という意味になったそうです。
<使用例>
・「あの子、まだ子どもなのにくねぽいねえ」=あの子、まだ子どもなのにませてるねえ
・「5歳のわりに、くねぽい女の子だね」=5歳のわりに、大人っぽい女の子だね
ほぉけぇ?
「ほぉけぇ?」は脱力感ある響きがなんともかわいらしい方言で、標準語にすると「そうなの?」「そうだっけ?」といった意味があります。会話の中のリアクションで使ってみてくださいね。
<使用例>
・「ほぉけぇ?忘れちゃった」=そうだっけ?忘れちゃった
しょうしい
年長者の方を中心に使われる「しょうしい」は「恥ずかしい」「照れくさい」という意味の方言。口語では「しょーしー」という発音になります。
<使用例>
・「人前でしょうしい経験をしたよ」=人前で恥ずかしい経験をしたよ
・「嬉しいけど、しょうしいなあ」=嬉しいけど、照れくさいなあ
こじくれる
長野の方言では「すねる」ことを「こじくれる」と言います。「こじくれている」は「すねている」、「こじくれた」は「すねた」、「こじくれちゃった」は「すねちゃった」、「こじくられた」は「すねられた」のように活用形がたくさんあるので、文脈によって使い分けてくださいね。
<使用例>
・「また、こじくれちゃって」=また、すねちゃって
・「あの子こじくれてるね」=あの子、すねてるね
・「やきもち妬かれて、こじくられちゃったよ」=やきもち妬かれて、すねられちゃったよ
おいないよ
「おいで」「いらっしゃい」にあたる長野の方言が「おいないよ」。響きでなんとなく意味が想像できますね。方言になることでやわらかくて、かわいらしい口調になります。また例えば、「食べなさい」は「食べないよ」というように表現することもでき、文章で読むと否定形と混同しやすいので要注意です。
<使用例>
・「遠慮しないで、おいないよ」=遠慮しないで、いらっしゃい
・「明日うちにおいないよ」=明日うちにおいで
長野の方言を旅行先で使ってみよう!
いかがでしたか?今回は長野県のついつい使ってみたくなる方言をご紹介しました。旅先で知っている方言を聞けると気分があがりますよね。また、観光地や飲食店、ホテルなどで方言を使えば、地元の人との距離もグッと縮まるかもしれません。
この記事を参考に、長野県の方言を覚えて、ぜひ長野旅行で使ってみてくださいね。
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